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テキストウィンドウ考察(1)可変型テキストウィンドウの可能性 

2012年04月10日 ()

◆可変型テキストウィンドウについて


 ノベルゲームのテキスト表示方法というと全画面表示型とテキストウインドウ型のふたつに大きく分かれます。


 優しさと半分の精子で出来てる論
  ↑ 全画面表示型

 お、ナヌー
  ↑ テキストウィンドウ型



 このうち、テキストウィンドウ型は上の画像のようにウインドウの位置と大きさが決まっている固定型が多いのですが、それとは別にウィンドウ位置と大きさが定まっていない可変型があります。



 可変ウィンドウ_かみのゆ

 可変型テキストウィンドウ_鬼ごっこ


 この可変型のテキストウィンドウですが、固定型にはないおもしろさがあります。今回はその可変型テキストウィンドウ(※1)について固定型と比較しながら考察していきます。

 可変型テキストウィンドウもいろいろ種類があって、全種類を網羅して検討していくのはとてもじゃなく面倒なので今回は『恋色空模様』のタイプを中心に話を進めていきます。このエントリーを立てたのもこの次の演出考のためなのでわりきっていきます。ノベルゲームにどんなウィンドウがあるのかについてはこちらをどうぞ。


 恋色空模様の可変型テキストウィンドウの紹介をしていきます

 
 この可変型テキストウィンドウ、一番の目立つのはウィンドウ位置が一箇所に固定されていないところです。画面下部に固定されているタイプのものと違い、画面上の好きな位置に表示することができます。でもいくら自由な位置に配置できるからといって好き勝手やるとさすがに読み手の方がしんどいので、発言者の近くにテキストウィンドウが表示されるようになっています。
 主人公の場合だけ特別で、これは作品によって違うので一概には言えませんが(※2)、『恋色空模様』の場合だと主人公の発言や考えていることは他のキャラクターがいない場所(主に画面中央)に表示されます。他のキャラクターの発言とちょっと区別しにくいところです。


 どういうことをするんでしょうね
  ↑ 主人公の発言


 ウィンドウのサイズは自由に設定可能で、文字数に応じて広くすることも狭くすることも可能です。
 ざっとこの辺が可変型テキストウィンドウの主な仕様です。





◆可変型テキストウィンドウの特徴


 では次に、この可変型テキストウィンドウを採用することで、どのようなことが可能になるのか、それとは逆に不利になったことは何か考えていきましょう。(1)会話表現(2)可読性(3)画面構成、3つの観点から話を進めていきます。


(1)会話表現

 可変型ウィンドウの良いところは会話表現が豊かになるところです。誰がしゃべってるのか判別できるということで、多重発言が容易だったりします。またテキストウィンドウを使った視覚表現ができるというのも良いところです。以下に例を3つあげます。


(a)誰がしゃべっているのかわかりやすい

 誰がしゃべっているのかというのをテキストウィンドウの位置で示すことが出来ます。
 複数のキャラクターが乱立している時はちょっとしんどいですが、こんなことも可能だということで。
 難があるとすれば主人公の発言だけちょっとわかりにくいところでしょうか。
 ※恋色空模様の場合、加えてキャラクター毎にテキストに色を割り振って誰がしゃべっているかを補っています。


 怖い表情をしている美琴の横で平気な顔をしている子はいったい……



(b)多重発言

 固定型と可変型に大きな違いが出る表現と言うと、この多重発言です。
 固定型の場合、一度に複数のキャラクターの発言を表示させようとすると、誰がしゃべっているか表示する必要があるのでややわかりにくいです。
 可変型の場合、いくつもテキストウィンドウを表示させられるので、同時複数の発言も簡単に表現することが出来ます。


 立ち絵が座る瞬間

 一度に大勢の発言が出るとちょっと怖い

 9人からのダメだし
  ↑ フェイスウィンドウと組み合わせたりも(一種のギャグ表現)




(c)発言者の位置

 キャラクターがどこにいるのかもテキストボックスを使って表現することが出来ます。


 恋色空模様_発言者の位置01
 恋色空模様_発言者の位置02
  ↑ 男二人は女の娘にやられて足許で這いつくばっています



(2)可読性

 可読性という点では固定型に劣ります。可変型の場合テキストウィンドウがあっちこっちに移動するので、その都度追っていくのは少々疲れます。慣れればどうということはないんですけど、はじめはちょっとしんどいですね。そういうわけで速読もちょっとやりにくいです。
 また、長文に不向きなのもあります。ウィンドウサイズがその時々で変わって改行の位置が安定してないので長文が少々読みにくいです。会話文が主体の見せ方になるので、地の文が多いとしんどいでしょうか。


 いから3Pに持ち込めと……
  ↑ わざと地の文を長文にしているネタ



(3)画面構成

 可変型だと自由な枠組みが可能になります(※3)。画面構成を自由に組むことが出来るので、その都度自由な配置が可能になります。
 絵で見せたい部分がある時は、その位置にウィンドウを配置しないようにしたりと。
 固定ウィンドウがないので、開放的に見せることもできます。
 絵を全面的に見せることも可能で、絵を押し出していきたい場合には有効なのではないでしょうか(※4)。
 冒頭にあげた吹き出しのようなテキストウィンドウの場合、吹き出しを画面デザインのひとつとして画面構成を組んでいくことも可能です。


 解説の教頭さん
  ↑ 立ち絵を避けた位置にテキストウィンドウを配置


 

◆恋色空模様と可変型テキストウィンドウ


 今回取り上げている恋色空模様のよくできているところは可変型テキストウィンドウの利点を活かした作りになっているところです。ウィンドウを自由に動かせるので、立ち絵を自由に動かすことができ、立ち絵で表現することで地の文を減らし、会話文を主体とすることに成功しています。ゲームデザインがよくできていました。


 以上、可変型テキストウィンドウの特徴をあげてみました。可変型テキストウィンドウは自由な画面構成を組むことができ、それに多彩な会話表現が加わり固定型とは違う場を生み出すことができます。一方、可読性という点では少々弱くなってしまうということもあります。
 こうのような点を踏まえつつ、どのようなテキスト表示スタイルを目指すかは制作者次第です。
 その選択肢として可変型も場合によっては十分にあり得るのではないでしょうか。











※1:可変型の他に吹き出し型と呼ばれることもあります。
※2:主人公の発言は中央に吹き出しのように出て、地の文は固定型テキストウィンドウ(画面下部)に表示されたり、全画面で表示されたりするタイプのものも有り。
※3:固定型でもやり方によっては構成を自由に組むことも可能なのですが、可変型ほどではないということで。
※4:恋色空模様ビジュアルファンブックより。絵を見せたかったという記述有り。



 参考:立ち絵が座る瞬間 ~立ち絵演出考察(1)立ち絵配置による舞台形成~ -udkの雑記帳-
     立ち絵が走る時 ~立ち絵演出考察(2)立ち絵による運動表現~
     恋色空模様 演出考 ~脱紙芝居。紙芝居から人形劇へ。演劇的立ち絵表現の追求~-udkの雑記帳-





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[2012.04.10(Tue) 22:57] ノベルゲーコラムTrackback(0) | Comments(0)
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